絶対恐怖 Pray プレイ
(C)2005 日本出版販売/ポニーキャニオン
廃校になった小学校の校舎。ここに仲間とともに、ミツルとマキは、ひとりの少女を誘拐して潜んでいる。この学校は、ミツルの卒業した小学校だった。彼らは身代金を手に入れて、ヤクの資金にする。しかし、ミツルの誘拐には、ひとつの誤算があった。誘拐した“篠原愛”という少女は、すでに死んでいたのだ。しかも、少女の姿が、二人の目の前から忽然と消えたのだ。人気の無い校舎の中を探すが、少女は見つからない。廃校には怪しい物音が響いている。やがて、校舎の中を見えかくれする姿があった。ミツルは、封印したはずの記憶を浮かびあがらせていく。それは、事故で失った幼い妹の記憶だった。ヤスダとシマたちがやってきた。ピアノの音がする。トイレの不振な水音が断続的に響く。仲間たちと探しても少女は見つからない。やがて、ミツルにだけ姿を見せる少女が、ミツルの精神を追い詰めていく。そんな時、シマが何者かに手首を切り取られて死んだ。何かが、狂い始めていた。シマと同じように手首を切り取られて、ひとりひとり死んでいく誘拐犯たち。悲劇は、すぐそこに迫っていた。